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夜逃げのメリットデメリット。やめておいたほうがいい8つの理由

借金から逃れるための究極の方法として、「夜逃げ」を連想される方は少なくないでしょう。この夜逃げは、消滅時効によって借金の返済義務を消滅させることが最終的な目的となる行為です。しかし、この夜逃げは、先にもお話ししたように決してお勧めできるものではありません。
 

夜逃げのメリットとデメリット

まず簡単にですが、夜逃げのメリットとデメリットを確認しておけば下の通りになります。比較をすれば一目瞭然なのですが、夜逃げは圧倒的にデメリットの方が大きいのです。

夜逃げすることのメリット

  • いま抱えている借金が帳消しとなる(消滅時効によって返済義務がなくなる)

夜逃げすることのデメリット

  • 消滅時効によって返済を免れた場合には、今後一切ローン等を組めない可能性が高い
  • 5年(10年)逃げ切ったとしても、時効が完成しているとは限らない
  • 夜逃げに失敗した場合には、借金の額がとてつもなく膨らんでしまう
  • 現在の仕事を失うことになる
  • 住民票を転出できないことで行政サービスを受ける際に様々な不都合が生じる

 

夜逃げをすると今後一切のローンを組めない

夜逃げに成功して消滅時効によって借金を帳消しにした場合には、そのことがいわゆるブラックリストに掲載されます。そのため、その後住宅ローンや自動車ローン等の借入はできなくなります
 
これに対して、債務整理を行った場合には、当然そのこともブラックリストに掲載されますが、債務整理に関する情報は、その事柄にもよって5~10年で削除されます。ブラックリストから削除されれば、再びローンを組んだりクレジットカードを発行したりすることができるようになります。

今の生活が壊れる

夜逃げをするためには、それまでの生活のほとんどを壊さなければなりません。住まいを変えることはもちろんのことですが、お勤め先のある方は、その仕事も辞めなければならないでしょう。また、転居先(夜逃げ先)が決まったとしても、そこに住民票を移すことも控える必要があります。
 
なぜなら、住民票が移ることによって、債権者に居場所を突き止められることになるからです。そのため、転居先での新しい仕事をみつけることに不都合がでることもあるでしょうし、運転免許証の更新や印鑑証明の発行等の行政サービスを受ける際にも不都合が生じます。このように、実は逃げられたとしても、そこで新しい生活を始めることも大変なことなのです。

時効が中断されてしまうことがある

夜逃げは借金の消滅時効を成立させるために行うものですが、実は、時効は簡単に成立するものではありません。時効制度については【関連記事】をお読みいただければと思いますが、債権者(貸金業者)側で、時効を中断させることで時効の完成を妨げることが可能です。時効を中断させる最も典型的な方法は、債務者(あなた)に対して、訴訟を起こすことです。債権者が債務者に訴訟を提起することで、時効は中断し、これまで積み重ねてきた時効期間がゼロに戻ります。
 
 【関連記事】借金の時効が成立しなくなる5つのパターン|借入と時効の詳しい解説

債務者の居場所がわからなくても訴訟は起こせます

「住まいがわからなければ、訴訟を起こせないのではないか?」とか、「夜逃げしていれば訴状を受け取らずに済むから訴訟を起こされても平気なのではないか」と思われる方もいるかもしれませんが、必ずしもそうではありません。
 
訴訟には、付郵便送達とよばれる方法や、公示送達とよばれる方法があり、相手方が裁判所から送達された訴状を受け取らない場合や、居場所が不明の場合であっても、訴訟を始めることは可能なのです。

訴訟で負けるとさらに時効期間が延びます

そして、開始された訴訟に、被告となった債務者(あなた)が、答弁書も出さずに欠席した場合には、原告である債権者(貸金業者等)の言い分がそのまま認められる判決が言い渡されることになっています。夜逃げ中であれば、答弁書を出すことも訴訟に出席することもないでしょうから、訴訟がはじまれば確実に負けるということになります。
 
そして、その訴訟で債務者(あなた)に対して言い渡された「借りた金銭を返せ」との判決が確定したときには、そこから時効期間のカウントが再度はじまりますが、このときの時効期間は10年となります。貸金業者から借金の時効は5年ですから、訴訟を経由することでこれが倍の長さとなるのです。

夜逃げは最長15年逃げ切らないといけません

このことを正しく理解せずに、5年が経過したということで、債権者に時効の援用をしたところ、時効が完成していなかったばかりか、援用したことがきっかけとなり居場所がばれて夜逃げに失敗するというケースもあります。そもそも逃げなければいけない期間が長くなれば長くなるほど、相手に見つかってしまうリスクも当然に高くなります。

夜逃げに失敗するとどうなるか

ここまでお話してきたように、夜逃げそれ自体に、生活上の不都合等の負担が伴いますし、夜逃げで時効を完成させることも決して簡単なことではありません。それでも見事時効完成まで逃げ切ることができて、借金が帳消しとなるのであれば、結論としてはハッピーエンドなのかもしれません。しかし、夜逃げに失敗した場合には、夜逃げする前よりも深刻な状況が待っているのです。

夜逃げすることによって借金はより増えます

夜逃げによって、借金から逃れようということは、法律的には消滅時効を成立させることですから、そのためには、時効期間の間「1円も返済してはいけない」ということになります。1円であっても返済をしてしまっては、時効は1からやり直しとなります。したがって、夜逃げしている間にも、借金の額は当然に膨らんでいきます。
 
たとえば、貸金業者から実質年率18%の利息で借入をした場合には、全く返済をしない状態で放置しておくと、4年で元金が2倍になります。それに加えて、返済を怠っているわけですから、遅延損害金がさらに上乗せされますので、5年逃げている間に、借金の額は夜逃げ前の4倍近くまで膨らんでしまっている可能性があります。
 
これが、途中で時効が中断してしまったケースなどではさらに長い期間返済をしないまま逃げなければならなくなりますから、夜逃げに失敗したときの借金の額は気が遠くなるような額になっていることは間違いありません。

夜逃げ失敗後は自己破産以外に選択肢がなくなります

夜逃げに失敗してしまった際には、先に述べたように、借金の額は夜逃げ前よりも遙かに大きくなっていますから、返済などできるはずがありません。ですから、債務整理の方法のうちでも、返済することが前提となる任意整理や個人再生の方法によることは、事実上難しいと思われます。
 
したがって、夜逃げに失敗した場合には、自己破産しか選択肢が残されていないことが一般的です。夜逃げした結果、それに失敗して自己破産するというのであれば、最初から自己破産した方が借金からより早く解放されるのです。

ヤミ金が相手でも諦める必要はない

夜逃げは、借金から逃れるための最終手段です。実際に夜逃げを考えられている方に、安易な気持ちで夜逃げをしようと思われている方はまずいないでしょう。夜逃げを考える方には、それぞれ「夜逃げでなければいけない」と思われる理由があるはずです。たとえば、「ヤミ金融から借金をしてしまった」から夜逃げするほかないと考えている方は、少なくないかもしれません。
 
しかし、ヤミ金融が相手であることだけで、債務整理を諦める必要はありません。ヤミ金融にも色々ありますが、最近のヤミ金融は、当然自分たちが行っている貸し付けが違法であることを自覚していますので、弁護士や司法書士が代理人となると、割とあっさり諦める業者も少なくないのです。それこそ、ヤミ金融も強く出過ぎると自分たちが逮捕されかねないということをよくわかっているのです。
 
ですから、ヤミ金融から借金をしたということだけで、諦める必要はありません。まず、弁護士や司法書士に相談されることが何よりも大切です。
 
 【関連記事】これだけは知っておきたいヤミ金融(ネオ闇金)の8つの手口と対策

夜逃げだってタダではない

夜逃げを決意するもう1つの理由としては、手元にお金がないことが挙げられるでしょう。それこそ、ヤミ金融から借金をした上に、弁護士や司法書士に相談しようにも、お金がないから相談できないと思いこんでいるケースは、夜逃げを考える典型的なケースでしょう。
 
しかし、最近では、債務整理の相談を無料で行ってくれる弁護士や司法書士が増えていますから、まずそこに飛び込んでみることで、道が開けます。法テラスといった公共のサービスを活用することで、手元にお金がなくても弁護士に依頼できる仕組みも用意されていますから、まずは弁護士や司法書士に相談されることが何よりも大切です。

 
そもそも、タダでは夜逃げもできません。現在の住まいから遠いところへ移動するだけでも当然お金はかかりますし、次の住まいがみつかるまでの宿泊費はもちろんのこと、仕事が見つかるまでの生活費もかかります。仮に夜逃げの段取りを「夜逃げ屋」などとよばれる業者に依頼すれば、10万円以上の費用が発生します。言い換えれば、夜逃げできるだけの費用を工面できるのであれば、現在のお勤めを維持しながら、自己破産するだけの費用を工面することは、十分に可能なのです。

夜逃げの前に専門家に相談を

ここまでお話ししてきたように、夜逃げはメリットよりもデメリットの方がはるかに多いリスクの高い方法です。しかも、「夜逃げでなければいけない」と思われている理由も、実際には、夜逃げ以外の方法で解決することが十分可能なのです。繰り返しになりますが、最近では、債務整理の相談を無料で実施している弁護士や司法書士が増えていますので、まずは専門家に相談される勇気をもたれることが、本当に大切なのです。

 
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