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延滞・督促・訴状・差し押さえ?借金を返さないとどうなるのか?

借金の返済を怠ると、債権者から返済を催促する連絡があって、延滞金を支払わなければならなくて、それでも返済できないでいると、最後は自分の財産が差し押さえられてしまうということは、多くの方がご存じだと思います。
 
しかし、具体的に、延滞金はどのくらいの額になるのかどのような段階になると差し押さえられてしまうのかということについて、正しく知っている方は少ないようです。この記事では、そのような借金の返済を怠るとどうなるか、ということについてお話していきます。
 
 【関連記事】借金で貸金業者からくる督促の5つのステップと対応方法
 

お金を借りる契約について

まずは、にお金を借りる契約について確認しておきましょう。お金を借りる契約のことを法律用語では、金銭消費貸借契約といいます。消費貸借というのは、借りたものは使ってしまうので、借りたものと同種類・同量のものを返すという約束をするのです。たとえば、レンタカー等の場合には、借りたものをそのまま返しますが、このような貸し借りの契約を使用貸借といいます。
 
金銭消費貸借契約は、借りた額と同じだけの金額を返すことを内容とする契約ですが、実際には、それに利息を付して支払うことや、分割で返済すること等を追加で付け加えて契約することになります。この契約が破られた場合にどうなるかというのが今回のテーマです。契約内容が守られないことを契約の不履行といいますが、金銭消費貸借契約の場合であれば、①まったく支払われない場合、②返済日に返済ができなかった場合、③返済額が不足している場合に、問題となります。
 
契約の不履行があったときには、契約の当事者はその契約を解除することができるほか、契約の不履行によって生じた損害の賠償を相手方(この場合は返済していない債務者(あなた))に求めることが法律で認められています。また、それぞれの契約条項で定められているいくつかの権利を失うこともあります。

遅延損害金

約束の返済が守られないときには、債権者である貸金業者は、債務者である顧客(あなた)に対して、損害賠償を求めることができます。これは、遅延損害金とか延滞利息とよばれるものです。先ほども説明したように、遅延損害金は貸金業者に認められた権利ですから、それが発生した場合には支払わなければなりませんし、当然、通常の利息とは別に発生するものです。
 
この遅延損害金は、次の計算式で算出できます。

借入残高 × 遅延損害金利率(年率) ÷ 365 × 延滞日数

遅延損害金の利率

なお、貸金業者が課すことのできる遅延損害金の利率は、利息制限法によって年20%までと定められています。実際にも、ほとんどの貸金業者が遅延損害金利率を年20%ほどに設定しています。たとえば、借入残高50万円の方の返済が1ヶ月(30日)遅れたというケースを年20%の遅延損害金利率で計算をしてみると次のようになります。

50万円 × 20% ÷ 365日 × 30日 = 8219円

 

当然のことですが、借入残高が多ければ多いほど、延滞日数が長ければ長いほど遅延損害金の額は大きくなります。

期限の利益の喪失

期限の利益とは、お金を借りた際にその返済を、「予め定めてある返済期限まで待ってもらうことのできる権利」のことをいいます。貸金業者から借り入れる際には、一定期間の間の分割払いで返済することが一般的ですが、これは期限の利益があるから可能ということになります。
 
債務者(あなた)が返済を怠った場合には様々な不利益が生じることになりますが、最も大きな不利益といってもいいのが、「期限の利益を喪失する」という言い方をしますが、この期限の利益を失ってしまうことです。期限の利益を失うということは、「契約の時に定めた返済期限より前に、残っている借金を一括で返済しなければならない状態」になるということです。
 
具体的にどのような場合に期限の利益を喪失するかは、それぞれの契約内容によって異なります。返済を1回滞らせただけで喪失する場合もあれば、たとえば滞納が3回続いた場合に期限の利益を失うような場合まで様々です。「○○の場合には期限の利益を喪失する」という条項は、借入時に発行された契約書に必ず記載されていますので、心配がある場合には確認されておくとよいでしょう。

期限の利益喪失通知書が届いた

返済が滞り続けると、貸金業者から「期限の利益喪失通知書」というような文書が届く場合があります。この文書はまさにその名前の通り、「指定の期日までに滞納分の支払いがなければ期限の利益を喪失する」ことの事前通知ですから、このまま無視してはいけません。

返すお金がないから……と無視するのが一番よくないです

手元に返済できるお金がない場合であっても、貸金業者に連絡をすることが大切です。しかし、「いまお金がないから待ってくれ」というだけでは、取り合ってもらえない可能性が高いですから、いつまで猶予をもらえれば、いくら支払えるという見通しを立てておくことが必要でしょう。それすら無理だというときは、早急に弁護士や司法書士に債務整理の相談をするべきです。

一括請求通知が届いた

また、「期限の利益喪失通知」ではなく、「一括請求通知」が届く場合もあります。この場合は期限の利益喪失通知が届いたときよりも、<b>事態はより深刻です。なぜなら、この「一括請求通知」は、滞納によって既に期限の利益を喪失しているので、残っている借金と延滞によって発生した遅延損害金を一括で支払うことを求めてきているものだからです。期限の利益喪失通知であれば、まだ猶予があるわけですが、一括請求通知では既にその猶予すらなくなっています。

一括請求の通知で返済できないと訴訟を起こされます

この一括請求通知で指定された支払日までに指定の金額を支払えないときには、訴訟等の法的手段をとられることが一般的です。ですから、一括請求通知が届いたというような場合には、貸金業者が要求する金額を一括で支払える場合を除いては、早急に弁護士や司法書士に相談するべきということになります。間違っても、この一括請求の支払いをするために、さらに別の貸金業者から借金をするべきではありません。

強制執行(差押え)

貸金業者からの借入であっても、延滞したことで、いきなり給与等が差し押さえられることはありません。貸金業者が、債務者(あなた)の財産を勝手に差し押さえることは許されませんし、裁判所が差し押さえをするにも必要な手続きがあります。貸金業者と借入の契約をして、その支払いを怠ったというだけでは、差し押さえの条件としてはまだ不十分なのです。

支払督促や訴訟提起は、差押えをするための準備

そこで、貸金業者は、支払督促という手続きを用いたり、債務者(あなた)を相手に貸金返還請求訴訟(貸したお金を返せという裁判)を提起したりするのです。もっとも、訴訟や差押え(強制執行)には、費用や手間がかかりますから、貸金業者としてもそれは可能であれば回避したいと考えています。そのために、延滞があったときには、様々な方法で返済の催促(督促)が行われるのです。
 

以上をまとめておけば、債務者(あなた)の給与等の財産が裁判所によって差し押さえられる場合は、債務整理等を行う前の段階であれば、原則として、次の場合に限定されます。

  • 支払督促が届いたのにもかかわらず放置していた場合
  • 訴状が届いたのにもかかわらず放置していた場合
  • 貸金返還請求訴訟で敗訴してもなお返済していない場合

放置だけはしてはいけません!

支払督促は届いてから2週間以内に、裁判所に異議の申し立てをしなければ、訴訟で負けた場合と同じ扱いになります。訴状が届いた場合にも、何もせずに放置しておくと訴訟に負けてしまいます。「返すお金がないのだから裁判に行っても同じではないか?」と思われる方もいるかもしれませんが、訴訟に出席することで、和解の可能性が開ける場合があります(訴訟に出席したときには、ほとんどの裁判官がまず和解を勧めてくれます)から、いきなり差し押さえをされるということは回避することができます。
 
もちろん、全く支払わない和解ということはあり得ませんから、その間の時間を使って、弁護士や司法書士に相談し債務整理をはじめることになるのが一般的でしょう。差押えという事態になれば、土地建物はもちろんのこと、預貯金や生命保険、さらには毎月の給与(手取額の1/4)までもが差し押さえられることになりますから、その後の生活はさらに厳しいものになります。そうならないためにも、早め早めの対応がとても大切なのです。

 

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