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借金で貸金業者からくる督促の5つのステップと対応方法

貸金業者等への借り入れの返済が滞ると、貸金業者から「今月分の返済をしてください」と連絡が入ります。これを督促と呼んでいます。この督促は、返済の延滞の程度に応じて、次第に強力なものへと変わっていきます。督促についての知識がなかったがために、予期しないタイミングで、訴訟を起こされたり、差押えにあってしまうこともあります。督促について正しく知ることで、ご自身の延滞状況について債権者(貸金業者等)がどう考えているかを知ることもできるのです。
 
なお、貸金業者の督促行為の規制(何がルール違反か)については、【こちらの記事「借金の取り立てにもルールがある」】をお読みください。
 

督促が厳しくなる順序

貸金業者からの督促は、一般的には次のような段階で厳しくなっていくことが一般的です。
 

  1. あなたの携帯電話や固定電話へ電話で連絡
  2. 勤め先等のその他の連絡先へ電話で連絡
  3. 自宅に「督促状」が郵送されてくる
  4. 直接自宅を訪問して督促する
  5. 「支払督促」や「訴訟」による返済請求

電話での督促

貸金業者から借金をしていることは誰にも知られたくないと思うのが普通です。また、貸金業者も、顧客(あなた)が借金している事実を他人に知らせることを貸金業法で禁止されています。したがって、現在は、貸金業者からの督促はあなたの携帯電話(携帯以外の場合にはあなた自身が借入時に登録した連絡先)に電話をかけてくることで督促を行います。たとえば、忙しくてつい支払日を忘れていたというような場合であれば、この段階で遅れていた支払いを済ませることで終わります。

督促の電話にでられないことは危険信号です

しかし、携帯電話が通話料金の不払い等で利用停止となっている場合や、あなた自身が貸金業者からの着信に応答していないようなときには、固定電話に電話するということになります。それでも連絡がとれなければ、勤め先等のその他の借入時に登録している連絡先に連絡をいれることになります。
 
携帯電話の利用料金が支払えていないケースでは、既にあなた自身の資金繰りが不安定な状況になっていることを意味しますし、携帯電話への貸金業からの着信を意図的に無視しているような状況も、既に何度か督促の電話を受けたことから精神的に弱っている場合や、電話に出ても返せないから電話に出ないという場合が多いでしょうから、この段階で既に危険信号が点滅しているともいえます。

督促状の郵送

電話では連絡がとれないということになれば、貸金業者は「督促状」をあなたの住所に郵送してきます。例外的に一部のクレジットカード会社(たとえばJCBカード等)は、初回の督促から機械的に郵送で行うことを決めているところもありますが、通常の貸金業者であればいきなり郵送というところはあまりありません。

貸金業者は家族にばれてほしいと思って郵送する

督促状を郵送する場合にも、建前としては、借金の事実が知られないように配慮しなければなりませんから、ハガキではなく「封書」で「親展」(本人以外は開けないでくださいという趣旨)の扱いで送付することになります。貸金業者の中には、「当社から郵便でご連絡を差し上げるときには、当社名ではなく個人名で送付します」というようなことをいっている業者もありますが、借金していることが家族に知られるかどうかという観点では、実はあまり意味がありません。
 
まず、封書で親展の郵便物が届いた時点で、かなり目立ちます。郵便ポストに投函される全ての郵便物をあなた自身が漏れなく管理できているならまだしも、家族の誰かがそれを受け取ることがあれば、必ず目にとまります。たとえばクレジットカード会社であれば、たまたまの残高不足といった場合でも機械的に郵送で督促しますから、それこそ堂々と社名入りの封筒で督促を送付してきます。
 
それが、少し怪しい(登録されている貸金業者でも色々あります)貸金業者になると、たとえば個人が差出人の「茶封筒」に赤い文字で「親展」と書いたものを送付してくることがあります。しかし、これは通常は友人等に封書を送るときに茶封筒を使わないことを考えれば、貸金業者からの封書を受け取った家族にとっては、「これはなんだ?」と思うような郵便物なのです。
 
したがって、その家族があなたよりも先にそれを開封してしまう可能性が高いのです。貸金業者とすれば、親展の封書を送付したことで、借金している事実が知られないように配慮をしていることになりますから、これを家族が勝手に開封したということは貸金業者の落ち度とはなりません。この段階まできているときには、貸金業者としてはむしろ家族に知られる(ことによって返済される)ことを狙っているともいえるのです。
 

自宅への訪問

普通の貸金業者であれば、電話での連絡が取れている限り直接自宅にやってくるということはありません。仮に電話での督促等の段階で自宅を訪ねることをほのめかすような業者があれば、それは悪質な業者の可能性が高いですから、早急に弁護士や司法書士に相談すべきでしょう。自宅に直接こられることは督促状を郵送されること以上に借金の事実を家族や周囲の人に知られるリスクが高くなります。自宅に取立てにきてもらいたいと思う方は少ないと思いますので、やはり電話での連絡には必ず応じるようにしておくべきです。

「支払督促」による督促

電話や郵便での督促でも返済がなされないときには、いよいよ裁判所の手続きを用いた督促がはじまります。特に、郵送された督促状に「○月×日までにお支払いいただけないときには、法的手段も検討……」というような文言の入ったものが届いたときには、放置してはいけません。また、督促状の送り主が、お金を借りた貸金業者ではなく、債権回収業者(サービサー)に代わっていた場合にも、事態はかなり差し迫っています。
 
裁判所の手続きによる督促や回収で最も強力な方法は、訴訟の提起ということになりますが、実際に訴訟となると様々なコストがかかりますので、まずは支払督促という簡易の手続きによって督促を行うことが一般的です。

支払督促を放置すると裁判で負けたことと同じになります

この支払督促は、裁判所から送られてきますから、貸金業者からきた督促状と違うことがすぐにわかります。この支払督促が届いた時には、絶対に無視してはいけません。なぜなら、この支払督促を受け取ってから2週間以内に、裁判所に対して異議申し立てをしなかったときには、送付された支払督促の内容が、判決で決まったものと同じ扱いをうけることになるからです。

支払督促を放置すると強制執行されてしまいます

これを簡単に説明すれば、支払督促が届いてから2週間放置してしまうと、「いつ強制執行されてもおかしくない状態になる」ということです。これを阻止するためには、支払督促に対する異議を裁判所に申し出る必要がありますが、異議が申し出ると訴訟になりますので、実際に借金があって返せていない場合には、当然に敗訴します。この段階で、返済できないというときには、手続き的にも猶予がありませんので、弁護士や司法書士に早急に相談すべきでしょう。

訴訟による返済請求

上でも書きましたように、訴訟を起こすには、それだけのコストがかかりますから、多くの貸金業者はまず支払督促によって回収することを考えるのが一般的でしょう。しかし、債務者(あなた)が支払督促に異議を申し出た場合には、訴訟となりますし、ケースによっては支払督促をせずに最初から訴訟が提起されることもないわけではありません。

裁判所から「訴状」が送られてきます

貸金業者があなたに対して訴訟を起こすと、裁判所からあなた宛てに訴状が、特別送達という方法で届けられます。特別送達といっても、郵便局の方が届けることが一般的ですから(ごくまれに執行官が(他の用務のついでに)直接届ける場合もあります)、見た目上は、書留などを受け取るのと変わりがありません。ただ、裁判所から送られてくる封書には、特別送達という赤い印が押されています。
 

この封書には、訴状のほかに、最初の裁判期日の案内とその呼出状が入っています。さらに、債権者の言い分に対して、反論をしてくださいというお願いの通知もあります。この反論のための文書のことを答弁書といいます。

訴訟しても勝てないからと諦めてはいけません

借金を返せなくなった結果、貸金業者から裁判を起こされた人の中には、訴訟への対応を全くしないという方が少なくありません。「借りてもいないお金を返せと言われれば反論するけれど、借りたのも事実だし、返していないのも事実だから」と諦めてしまっている方が多いのです。
 
実際にも、裁判実務の世界ではこれを「手元不如意の抗弁」とよんでいますが、「お金がないから返せません」という反論は、裁判では通用しません。また、訴訟は平日の昼間に裁判所に出向かなければいけませんから、返せない借金のために仕事を休みたくないと思われる方も少なくないのでしょう。
 
しかし、訴訟が提起された場合に、これを無視することだけはしてはいけません。なぜなら、民事訴訟法という法律で、最初の裁判期日に、答弁書を提出することなく被告(あなた)が欠席した場合には、仮にそれが事実とは異なることであっても、原告(貸金業者)の主張をすべて認める内容の判決が下されることになっているからです。裁判それ自体を無視してしまう場合であれば、あなたの手元に判決が届いてもなお放置してしまうことが多いでしょうから、その判決はそのまま確定してしまいます。

敗訴が確定すると強制執行されかねません

判決が確定すると、あなたの支払い義務が法律上確定してしまいますので、それでも返済ができないという場合には、債権者はあなたの給与や財産に強制執行をすることができるようになります。訴えられてにもかかわらず、これを無視してしまうことは、あなたに対して強制執行が行われる時期を早めることにつながるので、まずは無視すべきではないのです。

裁判に応じることで和解の可能性が生まれます

もちろん、借りていることも事実、返していないことも事実、返したいけれども、今は返せるだけのお金がないというのであれば、裁判をしても勝つことはできません。しかし、多くの裁判官は、このような貸金業者からの借金についての裁判では、まず和解を勧めます。その和解がまとまれば、少なくとも目前に迫った強制執行は回避することができるのです。
 
もちろん、この和解内容にそって返済ができなければ、強制執行ということになるのですが、和解が成立する場合には、それ以前よりも返済条件は必ず楽になります。支払督促や訴訟といった裁判手続きで請求されることになっても諦めないことが大切なのです。
 

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