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任意整理ができない場合はあるのか?具体ケースを専門家が紹介

任意整理は、利便性が高く、破産のように様々な厳しい制約が生じることもありませんから、借金を整理する方法として最もスタンダードな方法です。しかし、任意整理が困難というケースも当然に存在します。この記事では、任意整理が難しいとされる具体的なケースについてお話をしていきます。

 

任意整理が困難なケース

任意整理は、貸金業者等の債権者との話し合いで今後の借金の返済について取り決めることですから、債権者がこの話し合いに応じてくれなければ、そもそも任意整理は不可能ということになります。また、話し合いに応じてもらえたとしても、債権者が納得できる内容を提案できなければ任意整理は成立しません。

 

また、この任意整理を成功させるためには、専門家の存在が必要不可欠ともいえます。以上のことから、任意整理が困難な具体的なケースを挙げれば、次のようになります。

 

  • 債権者が任意整理に応じてくれない場合
  • 債権者と合意にいたれる和解案を提案することが不可能である場合
  • 弁護士・司法書士に依頼できない場合

 

債権者が任意整理に応じてくれない場合

借金の返済が滞りがちになると、借金の返済のために借金を重ねてしまう方が少なくありません。このような返済のために借金をすることを「自転車操業」とか「まわし」とよんでいます。この自転車操業が続いた上で、返済が完全に行き詰まると、「借りたまま一度も返済したことがない借金」が発生することになります。

 

このように返済の全くない借金や返済実績の乏しい借金の場合には、債権者(貸金業者等)は、その借金の任意整理に応じてくれない可能性が非常に高いです。このことについては、下記の関連記事でも触れていますが、貸金業者が任意整理に応じてくれるのは、任意整理に至るまでの返済(利息の支払い)によって、既に借入金の一定程度以上を回収している事実があるからです。

 
【関連記事】 20.任意整理によって借金が減る仕組みを専門家が分かりやすく解説
 

また、返済していない借金があまりにも多い場合には、後でお話するように、任意整理を引き受けてくれる専門家を見つけることも難しくなりますし、破産や個人再生を利用した場合にも不利な事情として評価されることになります。

 

そもそも「自転車操業」や「まわし」といった行為は、その場しのぎで返済した感覚にはなりますが、実際には、借金を膨らませるだけの行為ですから、「自転車操業」や「まわし」をしなければ、借金を返せなくなった段階で、弁護士や司法書士に債務整理の相談をされることが大切です。

合意できる和解案が提案できない場合

任意整理は、「残っている債務の元金を返済する」ことを前提に和解の話し合いがされることが一般的です。貸金業者も慈善事業ではありませんから、「返さない」という和解に応じるメリットはありませんし、そのような和解に積極的に応じることは会社のガバナンスとしても認められないでしょう(仮にそういう方針を採用すれば株主から責任を問われることになりかねません)。

収入がなければ任意整理は難しい

任意整理の場合には、将来利息等を免除した上で、残った債務元本を3年から5年の返済期間で返済することが一般的な和解内容となっていますから、確実に返済できるだけの収入がないという場合には、貸金業者が話し合いに応じてくれたとしても、和解することは難しいということができます。その意味で、現在無職という方が任意整理によって借金を整理することは難しいといえるでしょう。

弁護士・司法書士に依頼ができない場合

任意整理によって借金を整理するためには、弁護士や司法書士に依頼して貸金業者と交渉してもらうことが必要不可欠です。専門家に依頼することなく、貸金業者と任意整理してもほとんどのケースで門前払いされてしまうと思われます。したがって、あなたの借金の任意整理を行ってくれる弁護士や司法書士を見つけられないという場合にも、任意整理をすることは難しいといえます。

いまは弁護士や司法書士が多すぎて選べない時代

いまでは、インターネットが普及しましたので、弁護士や司法書士にアクセスすることそれ自体は決して難しくありません。検索サイトで「債務整理 弁護士(司法書士)」と検索するだけで、あなたの代理人の候補となりうる弁護士や司法書士のウェブサイトが何件も表示されます。

 

以前であれば、特に弁護士はアクセスしづらいことが問題となっていましたが、いまでは、同じような内容の宣伝(PR)をしている弁護士や司法書士が多すぎるために、「誰を選んだらよいのかわからない」ことの方が問題なのかもしれません。

 

弁護士や司法書士を選ぶ際のポイントについては、下記の関連記事で詳しく触れていますが、ここでの問題は、あなたが弁護士や司法書士を選べないということではなく、「弁護士や司法書士が依頼を受けてくれない」こと問題となります。

 
【関連記事】 16.債務整理に強い弁護士・司法書士を見つけるための8つのポイント
 

弁護士や司法書士は受任を拒絶できる権利があります

弁護士には、依頼人からの依頼を拒否(受任拒否)する権利があります。司法書士にも代理人となる依頼については、弁護士同様の受任拒否の権利が認められています。たとえば、犯罪行為の片棒を担ぐような依頼であったり、職業倫理に反する依頼であれば、当然に受任拒否することになりますが、弁護士や司法書士にとって、利益とならない依頼の場合にも、その受任を拒むことが可能なのです。

あなたの希望が実現不可能でも、「代わりの提案」をしてくれるはずです

たとえば、先に紹介したような返済実績が全くない場合や、これまで返済はしてきたけれども、現在の収入が全くないという場合には、任意整理が成立する見込みはまずありません。おそらく依頼される前の相談の段階で、そのことは弁護士や司法書士から告げられるはずです。

 

前者の場合であれば、破産となっても手続きが難しくなるケース(免責不許可のおそれがあるので管財事件とされるケースです)ですが、後者であれば、自己破産を検討したり、まずはアルバイトやパートなどで「収入を得られるようになってから任意整理を検討してはどうか」ということをアドバイスされるはずです。

あなたが依頼しても断られることもあります

そのようなアドバイスがあったのにもかかわらず、「支払えないものは支払えないのだから、1円も支払わない債務整理をお願いしたい」と要望しても、それは弁護士や司法書士には通用しません。

 

これは弁護士や司法書士に限らず、どのような人間関係でも同じだと思いますが、親身にアドバイスしてもそれに聞く耳をもってもらえないというのであれば、信頼関係を築くことはできません。ですから、このようなケースでは、仮にあなたが弁護士や司法書士に任意整理の依頼をしたとしても、断られてしまうでしょう。

借金に苦しんでいる人は無理なお願いをしがち

借金の問題は辛い問題です。ですから、借金の問題を抱えている人の多くは、「わたしの思い」、「私の都合」をどうしても強く主張しがちになってしまいます。先ほど紹介したような、「返せないものは返せないのだから」というような事をおっしゃる方は、実際にも少なくありませんが、そういうことを言わざるえないほどまで、追い詰められているのです。

代替案を提示してくれる弁護士・司法書士はあなたの味方です

しかし、借金の問題を抱えている人に様々な事情があるように、弁護士や司法書士にも様々な人がいます。弁護士や司法書士のなかには、「割が合わない」と感じる相談や依頼には、冷たく突き放した対応をとる方もいますし、場合によっては、専門家としてあまりにも無責任な対応をする人もいないわけではありません。

 

その善し悪しについてお話することは、このサイトの趣旨とは違うので避けますが、相談者からの一方的な無理な要望を依頼されれば、弁護士や司法書士はプロですから、それは専門家としては可能なことだとは言えないという結論を示すほかありません。できないことをできるという方がより不誠実です。

 

そのような場合でも、「その代わりに、こういうことから始めてみてはどうか?」という提案をしてくれる弁護士や司法書士であれば、それは「できることならその相談者の力となりたい」と思っている専門家なのだといえます。もし、本当に依頼を引き受けるつもりがなければ、代わりの提案をするまでもなく、「うちの事務所では引き受けられない」と突き放されて終わらせてしまう弁護士や司法書士の方が多いからです。

諦めずにもう一度相談にいかれてみることも大切です

借金の問題で精神的に追い詰められていればいるほど、「私の要望」が聞き入れられなかったことに強い反発を覚えるのは、仕方のないことなのですが、そのような弁護士や司法書士に相談できたことは、借金の問題を解決するための糸口になるものですから、是非大事にされてください。

 

そのような弁護士や司法書士であれば、そのとき依頼しなかった場合であっても、再度相談されることで、依頼を受けてくれる可能性は低くありません。「弁護士や司法書士に頼んでも引き受けてもらえない」と諦めずに、勇気を持って、もう一度相談にいかれることをお勧めします。

 
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